サヨナラだけが人生だ

びっくりするくらいすっきりした。やっぱり、読んでよかったです、Syrup16g解散インタビュー。

ものすごくさびしい。せつない。そういう感情は決して変わりはしないけど、これで終わりじゃないんだ、って初めて思えた。五十嵐さん、中畑さん、キタダさんが、これからも生きていくため、音楽を続けていくため、未来のためにこの道を選んだんだなと。

バンドってやっぱり人間のやってることだから、いつかは死ぬ。終わる。チバさんがそんなことを言ってたと思うんだけど(うろ覚え)Syrup16gもそういうことなんだろうな。五十嵐さん、中畑さん、キタダさんが集まって生まれる音。結局はバンドって人間関係なんだろうな。こういう風に書くと、単に五十嵐さんと中畑さんの仲が悪くなったからみたいだけど、もちろんそんな単純な話ではなく。
            ひとは変わるということ。いろんな意味で。あたりまえなんだけど。それはすごくしあわせなことでもあり、すごくさびしいことでもある。

「ほんとはやめたくないです、僕は。正直やめたくないですし。こういう結末があるとは、3年前も全然思わなかったし。でもやっぱり、人と人は、変わっていくんだなあっていう。」
ここ読んだときは泣いた。本人もやめたくない、ファンもやめてほしくない、でももうなにかが決定的に変わってしまったんだ。もう、終わりからは逃げられないんだ。

Syrup16gの音楽は俺だ、だけど中畑くんがいないとSyrup16gじゃない。
最初っから、すごく危ういバランスの上で生きてきたバンドなんだな。そのバランスがもう、五十嵐さんのなかでは決定的に崩れてしまった。周りの人間にははかりしれないものなんだろうけど、本人がそういうなら仕方ないんだろう、きっと。

すごくクサいことばだけど、Syrup16gって、「青春」だったんだ、と思う。ファンにとっても、メンバーにとっても。五十嵐さんと中畑さんの関係性が変わってしまった今、Syrup16gが存在できないのは、青春はいつか必ず終わるものだから。
何度読んでもさびしい思いは消えないけれど、3年前に終わらせず、最後まであがきつづけていたこと、最後の最後に新譜を届けてくれること、こうしてインタビューでつつみかくさず喋ってくれたこと、ほんとうに不器用で、誠実なバンドだと思う。

最後のデート、最高のものにしたい。

何回だって言うぜ、何万回も。ありがとう。